アンティークジュエリーって・・・! 2〈追記〉

前回のお話にちょっと重なるもう一つの忘れられない経験談です。

私はアンティークジュエリーの仕事に就く前にはモダンジュエリーの販売をしていました。
そこで高額のジュエリーを販売をする時には、その殆どの品物に宝石や金等の真贋を証明する鑑別書が付きます。特に大粒のダイヤモンドに至っては、石の色やキズをランクで評価する4Cが判らなくては話になりませんので、絶対に必要不可欠です。
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アンティークジュエリー鑑別書の場合はモダンジュエリーとは少し違って、石の真贋に加えて判る範囲でではありますが製作された国や時代、それにコメントも表記された「アンティーク説明書」が存在します。
私はアンティークジュエリーを販売する時も、高額なジュエリーには説明書をお付けした方がお客様に喜ばれるだろうと考え、グッドウィル開店当初は事前に作成して用意しておきました。

そんなある日、もう既にアンティークジュエリーをたくさんお持ちのお得意様がリングを気に入って下さり、「これ頂くわ」とご購入を決めて下さいました。
それに対して私は「ありがとうございます。こちらのリングにはアンティーク説明書をご用意いしてございますので、どうぞこちらもお持ち下さい。」とお見せしました。するとマダムはそれをご覧になって
「そんなの私いらない。(指に着けて見て)だってほら!こんなに綺麗なんだから。」
とおっしゃったのです。

私は金槌で頭をゴーンと引っぱたかれたかの様な衝撃を受けました。
私の認識が粉々に打ち砕かれた、まさにカルチャーショックでした。
この時の光景は今もはっきりと頭に焼き付いています。

これに似た最近の出来事をもう一つ。

こちらは以前ジュエリーデザインのお仕事をされたキャリアをお持ちで、モダンジュエリーと併せてアンティークジュエリーも大好きなお得意様です。
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グッドウィルでお買い上げのリングをお納めする用意をしている間店頭でお待ちになっている時に、たまたまお目に留まった別のリングを「ちょっとこれもしてみる」とお試しになり、「この赤い石はルビー?」とおっしゃるので「はいルビーです」とお答えしました。
「じゃあこれも頂くわ」と即決して下さいました。

そちらを包装してお品書きを書こうと品物を確認したところ、何と石は「ダブレット」との表記。慌てて「申し訳ございません。先ほど赤い石はルビーと申し上げたのですけれどダブレットの間違いでした。ガラスの表面に薄いガーネットを貼り付けた人工の石です。」と言うと、
「へー!それじゃー現代に無い珍しい石なのね。」と何事も無かったかのようにそのリングを受け取って下さいました。

昔仕事をしていた現代ジュエリーの世界では有り得ない光景だと思います。
ルビーだと思っていた物がガラスだったとしたならば、間違いなくキャンセルです。

アンティークジュエリーをこよなく愛して下さる、こんな素敵で素晴らしいお客様方に囲まれているお蔭で、たくさんの事を教わりました。
そしてグッドウィルが営業することができております。

ほんとうにありがとうございます。



アンティーク ジュエリー GoodWill
青山店 TEL:03-3400-4117

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by goodwill-owner | 2013-11-20 11:11 | ひとりごと | Comments(0)